爬虫類はペットのなかでも特に「温度」と「湿度」の管理が必要な種類ですが、ガーゴイルゲッコーも例外ではありません。
「温度」は常日頃、人でもエアコンなどで管理しているので比較的イメージしやすいかもしれませんが、「湿度」の管理となると、何をどのようにしたら良いのか、ハードルが高いイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。
人とガーゴイルゲッコーでは適切な「温度・湿度」が異なるため、ガーゴイルゲッコーの飼育にあたっては必ず「温度・湿度」の維持・管理に気をつかわなければなりませんが、その管理方法はさほど難しいわけでもありませんので、飼育される方は適切な維持・管理に努め、ガーゴイルゲッコーにとって心地よい環境をつくるようにしましょう。
適切な温度・湿度
適切な「温度」
ガーゴイルゲッコーを飼育するうえでの適切な温度は「25~27℃程度」です。
湿度も非常に重要なため、必ずしも温度だけで快適な空間かどうかは判断できませんが、適切な温度としてはこのくらいを維持・管理するようにしましょう。
生息地であるニューカレドニア本島・南部にある「ヌメア」などの自然下で生息していることを参考にみると、ヌメアの暑い時期での平均最高気温が「30℃」・最低気温が「25℃」、寒い時期での平均最高気温が「23℃」・最低気温が「18℃」程度なので、日本と比べても寒暖の差が小さく、特に暑い時期は温度が高くなりすぎない(30℃を超えない)ように注意する必要があります。
ガーゴイルゲッコーの生息地は森林部であることを考えると、上記の平均気温よりもいくらか高い・低い場所もあるように考えられますので、ガーゴイルゲッコー自身が暑い・寒いを感じて、暖かい・涼しい場所に移動することができるような場所を設けることも大切です。
適切な「湿度」
ガーゴイルゲッコーを飼育するうでの適切な湿度は「約60%」です。
人にとっての心地よい湿度が40~60%といわれているため、ガーゴイルゲッコーの心地よい空間とはやや異なります。
もちろん、常に60%を維持し続けなければならないというわけではないですが、少なくとも50%程度は常に維持している環境は必要で、湿度が足りないと場合によっては脱皮不全をおこしてしまう恐れもあります。
湿度管理の必要な爬虫類を飼育する際に耳にすることがありますが「蒸れるのはダメだけど湿度が低いのもダメ」。
本来の生息地である森林部を想像するに、雨などで湿気を含んだ植物や土に囲まれた森のなかは、まさにガーゴイルゲッコーにとって生息しやすい環境なのでしょうね。
温度・湿度の維持・管理方法
①温度・湿度を把握する『温湿計の設置』
まずは、現在のガーゴイルゲッコーの飼育環境が適切な温度・湿度かを把握するためにも「温湿計の設置」は必須です。
爬虫類用としても多々温湿計の種類も出ており、爬虫類用以外で使えるものもたくさんありますので、ガーゴイルゲッコーを飼育する際には必ず設置するようにしましょう。
②温度・湿度を維持・管理する『床材の設置』
温度・湿度の維持・管理において、大きな影響がある要素として「床材」があります。
冬など底冷えすることを実感する方は多いかと思いますが、床面にクッションとなる床材を敷くことで、温度低下を和らげるとともに、床材の種類によっては、湿度の維持につながるものもあります。
景観や掃除のしやすさなども含めてどれにするかを選ぶ床材は、温度・湿度の維持・管理においても非常に重要ですので、床材の機能性として「保湿性の高さ」をふまえて選んでみるのもオススメです。
③温度を維持・管理する『エアコンの稼働』
特に夏の時期において、エアコンの稼働は重要です。ゲージを設置する場所などを考慮することで30℃を超えることがないようであれば必須と捉えなくともよいかもしれませんが、日本の夏の暑さでクーラーを稼働しない場合の部屋の温度は、おそらく30℃を超えてしまう地域のほうが多いのではないでしょうか。
特にガーゴイルゲッコーは暑さに弱い、ともいわれていますので、常時30℃を超えるような環境は非常に危険だと捉え、何らかの対策を検討するようにしましょう。
④温度を維持・管理する『ヒーターの設置』
夏の暑さに対策が必要であるのと同様に、日本の冬の寒さにおいても対策が必要です。ただ、その方法としては「ヒーターの設置」が主流であり、爬虫類用のヒーターも多々販売されています。
もちろん、夏と同様にエアコンで利用するという方法もありますが、日本の冬は乾燥の時期でもあり、エアコンを利用することでさらに乾燥してしまうのはガーゴイルゲッコーにとって望ましいことではありません。
温度は高いところから下げる、よりも低いところから上げる方が管理としてはしやすいので、基本的には「ヒーターの設置」で温度管理するようにしましょう。
⑤湿度を維持・管理する『霧吹きの実施』
湿度を維持するうえでの有効な方法のひとつとして「霧吹き」があります。
「湿度の維持」という目的のほか「霧吹き」はガーゴイルゲッコーに水を与える機会にもなるため、1日に1~2回程度の頻度で「霧吹き」する必要があります。
ペットを飼育するうえで必要な「水を与える」ことが、湿度の維持にもつながる「霧吹き」は、ガーゴイルゲッコーを飼育するにあたっての日々のルーチンワークとなりますので、ガーゴイルゲッコーの様子確認とあわせて実施するようにしましょう。
⑥湿度を維持・管理する『加湿機・加湿空気清浄機の利用』
爬虫類用というわけではありませんが、特に冬の時期においては「加湿器・加湿空気清浄機の利用」をすることも有効です。
ガーゴイルゲッコーのゲージ内の環境はもとより、そもそものゲージを設置している部屋の環境として、湿度が高いのか乾燥しているのかによってもゲージ内の環境は異なります。
もちろんこれだけでゲージ内の湿度が十分、とはなりにくいですが、ガーゴイルゲッコーだけでなく人にとっても冬の乾燥を防ぐためにも、加湿器や加湿空気清浄機の利用検討されてみてはいかがでしょうか。
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