爬虫類は触れ合うことが困難な種も多々いますが、ガーゴイルゲッコーは触れ合う(=ハンドリングする)ことができる種のひとつです。
とはいえ、犬や猫など、触れ合うことが当たり前に認識されている他のペットに比べ、ガーゴイルゲッコーを含む爬虫類は、どちらかというと熱帯魚などと同じく”鑑賞目的”として飼育するほうが望ましいとも考えられます。
懐かなくとも慣れることはあるガーゴイルゲッコー。
適度にハンドリングすることによって、健康状態をチェックしやすくするなど良い点もありますので、無理を強いない範囲でハンドリングをするのが良いかと思います。
ハンドリングするにあたって
ガーゴイルゲッコーは「懐く」生き物ではありません!
前述のとおり、ガーゴイルゲッコーをはじめ、爬虫類は全般「懐く」生き物ではありません。
稀に懐く個体がいることもあるかもしれませんが、まずは前提として「懐かせたい」「懐いてるから大丈夫」といった考えを持つことは避けるようにしましょう。
「懐いている」という飼育している方の意識から、思わぬ事故・トラブルにつながってしまうこともあり、結果、飼育しているガーゴイルゲッコーにとっても不幸な事態を招いてしまう場合があります。
そういった事態を引き起こすことのないよう、くれぐれも飼育している方の意識として、「懐いている」といった一方的な想いを持つことがないよう注意しましょう。
ハンドリングの良し悪し
爬虫類をハンドリングするにあたって議論されることが多々あります。
元来の自然下では決して起こりうることではないハンドリングをすることが爬虫類にとって「ストレス」になる、という考え方もあり、そういった考え方をもつ方の場合はハンドリングを推奨されない場合があります。
一定の情報はあるものの、まだまだ絶対的に情報の少ないガーゴイルゲッコーにおいても、もしかしたら「ハンドリングをしない」ほうが望ましいかもしれません。
一方で、ペットとして飼育をする以上、エサを与えたり、ゲージを掃除したり、病院に連れていったりと、どうしても個体を触らないといけないシチュエーションが生じます。
そういった際に、少しでも個体のストレスを軽減させるためにも、日常下でハンドリングをすることで「慣れさせる」ことも大事、という考え方もあり、我が家のガーゴイルゲッコーにおいてもその考え方のもと生活をしています。
ハンドリング方法
①「持つ」ではなく「乗せる」
ガーゴイルゲッコーを「持とう」とする場合、どうしても背中側から掴むような形をとることになります。ガーゴイルゲッコーからすると、思わぬ形で移動させられることに驚き、嫌がることもありますので、基本的には「持つ」のではなく、「乗せる」ことを意識して手に移動させるようにしましょう。
「乗せる」のは手のひらでも手の甲でもどちらでもよいですが、落としてしまうことがないように注意しましょう。
②動きに合わせて手に乗せる
ゲージのなかでも動くことはありますが、ハンドリングをしている際のガーゴイルゲッコーはいつにも増して動きが活発になるように感じます。(嫌がってるだけかもしれないですが・・・。)
手のひら、ないし手の甲に乗せたガーゴイルゲッコーは高い方(腕~肩)に向かってのぼってくることが多いため、手首あたりに来たところでもう一方の手に乗せ、そこからまた一定動いたらまた元の手に乗せ・・・と右手左手を交互に移動させるようにするのがよいかと思います。
③動かないときは無理に動かさない
ハンドリング中のガーゴイルゲッコーは、スタスタ動いていると思いきや、突然ピタッと止まりジーっとすることもあります。
「ガーゴイルゲッコーの動きに合わせる」ことを意識し、動かず止まっているときには無理に動かそうとしないことも大事です。
ハンドリングする際の注意事項
①ハンドリングをする前・後は手を洗う
当然ながら人とガーゴイルゲッコーは異なりますので、それぞれの「キレイ」の差も異なります。持っていて当たり前の菌・寄生虫なども異なりますので、必ずガーゴイルゲッコーのお世話をする前後・ハンドリングをする前後にはハンドソープで手を洗うようにしましょう。
②長時間のハンドリングは避ける
生き物全般にいえることですが、住み慣れたところから離れると疲れが溜まるのはガーゴイルゲッコーも同じだと思います。
ハンドリングをすること自体は決して悪いことではないと考えますが、長時間ハンドリングをし続けることは望ましくないと思いますので、数十分・1時間以上のハンドリングをすることは避けるようにしましょう。
明確にこの時間までは大丈夫、といった線引きがあるわけではありませんが、我が家のガーゴイルゲッコーのハンドリングは1回で各数分~10分程度です。
③高い場所でのハンドリングは避ける
ガーゴイルゲッコーは突然早く動き出すことがあります。高い場所でハンドリングをしていると、いざ急に動き出したり、ジャンプしてしまった場合、ガーゴイルゲッコーが手から落ちてしまうことがあります。
急に動き出して手から落ちてしまったとしても個体にダメージが加わることのないよう、高さの無い場所でハンドリングするようにしましょう。
④目を離さない
そこまで動きが俊敏ではないガーゴイルゲッコーですが、ハンドリング中は目を離さないようしましょう。気づいたときには思わぬスピードで移動していることもあります。
最悪、ハンドリング中にどこに行ってしまったか分からなくなってしまった、ということにもなりかねないので、くれぐれも注意するようにしましょう。
⑤尻尾は掴まない
ガーゴイルゲッコーは自身で危険を察知すると尻尾を自切する場合があります。
尻尾を持ったり掴んだりすること=危険なこと、と感じることは十分にあり得るため、ハンドリング中に尻尾を掴むことはないようにしましょう。
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