【ガーゴイルゲッコーの飼育方法】「逃がさない」ための注意事項

飼育のしやすさから爬虫類イベントでもよく見かけるガーゴイルゲッコー。人気が高まることは嬉しいことですが、そんななかで気を付けなければならないことが「脱走」です。
残念ながら爬虫類の脱走が報じられることも時折見聞きします。「逃がしてしまった」という事態は、飼い主として絶対に避けなければならないトラブルです。

本記事では、GeckoLife的に特に注意している、「逃がさない」ための具体的な注意点や環境づくりを解説します。まだまだ情報の少ない爬虫類業界において、ニュース先行で怖い・危ない、といった印象を与えてしまいかねません。これは飼い主者本人だけの問題ではなく、何よりガーゴイルゲッコーの命に関わる問題です。

後悔しないために、最大限の準備と環境を整え、安心して飼育できる環境を作りましょう。

脱走は「絶対に」防ぐべき理由

①なぜ逃がしてはいけないか

ガーゴイルゲッコーは、本来ニューカレドニアに生息する外来種であり、日本の自然環境には適応していません。
万が一逃がしてしまった場合、日本の気候はガーゴイルゲッコーにとって非常に厳しく、カラスなどの天敵になりうる存在もいることから、生存は極めて困難です。命を落としてしまうことは確実と言っても過言ではありません。

さらに、外来種が日本の自然界に放たれることは、在来の生態系も悪影響を及ぼす可能性も懸念されます。

②逃がしてしまうとどうなるか

何よりも日本の厳しい環境下では、ガーゴイルゲッコーが生きていくことは限りなく困難であり、最終的には命を落としてしまうことは間違いありません。また、サイズの大きさから、見慣れない人にとっては驚きや恐怖の対象になってしまう恐れもあります。

逃がしてしまった場合、見つかる保証はなく、万が一、逃げた個体が他人の家や公共の場に入り込んでしまった場合、近隣住民からの苦情や予期せぬトラブルにも発展する恐れもあります。

③飼育するうえでの責任

ガーゴイルゲッコーを飼育するということは、その命を生涯にわたって守り抜くという、かけがえのない責任を負うということです。ガーゴイルゲッコーは飼い主の管理なしには生きていけません。日々の給餌や適切な温度・湿度管理はもちろんのこと、脱走防止は基本中の基本です。

万が一の脱走は、その個体にとって死を意味するだけでなく、無責任な飼い主として社会的な信用を失うことにも繋がりかねません。ガーゴイルゲッコーをお迎えしたときの喜びと、その命に対する責任感を忘れることなく、飼い主としての役割を全うしましょう。

「逃がさない」ための注意事項

①適切な飼育環境と現在の飼育環境を把握する

まず、ガーゴイルゲッコーが快適に過ごせる環境を整えることが、脱走防止の第一歩です。
適切な温度・湿度管理はもちろんのこと、隠れ家や登れる枝の設置など、ストレスのない環境は無用な動き回りや脱走行動の防止につながります。

飼育環境を把握し、今の飼育環境が最適かどうかを定期的に見直し・改善し続けることは、結果として脱走防止に大きな意味をもちます。

②ゲージには必ず鍵をかける

市販の爬虫類用ケージは開閉がしやすく、基本機能として簡易ロックのかかる製品も多く存在します。
意外と力もあり、樹上性であるガーゴイルゲッコーには、簡易な蓋や熱帯魚用水槽では不十分です。
専用のゲージロックや場合によっては南京錠を使用し、確実に閉める習慣をつけましょう。また、開閉時にも個体がすり抜けて脱走してしまうことがないように、十分注意することも重要です。

③給餌時などは逃げても捕まえられる環境にする

給餌中や掃除の際は、最も脱走リスクが高まります。餌に気を取られている間に素早く飛び出したり、動き回ってしまうこともあり得ます。必ず部屋の窓やドアを閉め、逃げても追い詰めやすいようにゲージ周辺のスペースを整理しておきましょう。また、万が一逃げてもすぐに捕獲できるよう、障害物を少なくしておくこともオススメです。

まとめ

ガーゴイルゲッコーの飼育において、「逃がさない」ためには適切な環境づくりと慎重な扱いが必要不可欠です。魅力たっぷりなガーゴイルゲッコーを飼育にあたって、「逃がさない」という最低限の管理責任が求められます。適切な環境作り、確実なロック、そして給餌時の慎重な対応を徹底することで、個体と飼い主の双方が安心して暮らせる環境が整います。

「逃がしてからでは遅い―」その意識を常に持ち、万全の対策を講じて飼育するようにしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました